●あけましておめでとうございます。今回は2023年年賀状イラストを公開しますね。(また今度もキャプションちょっと長ぇぞ)
●今回は俺的「赤いもの」の原点、「ED75700」牽引の急行「八甲田」を描いてみました。年末に、ある「赤いもの」でやたらくどい長文書いてしまいましたが、本当の原点はこっちのED75700なんですね。親が言うには2歳のころ奥羽本線沿いで「いーでーななじゅうごー」とか言ってたそうで…もう幼少時に赤2号の物体に対する刷り込みは済んでいたわけですな…思春期の怪しげな体験よりも強烈なレベルで。
●とはいうものの、この710号機は時代設定の1993年当時(もう30年前だ)は奥羽本線用の秋田のカマではなく、福島運転所配属車の東北本線用だった初期車ですな。題材と構図のもとにした写真は、当時自分で撮影したものを見て描いたもので夏の8月です。急行八甲田の定期最終期ちょっと前は福島の担当だったんだよ。(10月に福島運転所は閉鎖されて青森に再転属します)福島区の全検は郡山工場が担当だったんで、奥羽筋の土崎工場施工車とは細部が異なっていましたね。極力再現したつもりです。(鉄道博物館の775号機は土崎が改称された秋田車両センターで保存整備やったうえに後期車なんで結構違います)この日全検上がりだったのでピカピカでしたが、1年強あとの1994年冬ダイヤ改正で初期車淘汰の方針で保留車になりその後あっけなく廃車になってしまいました。
●ED75の運転台内部はちょうど照明がついていたので再現しています。ホーム側の車体映り込みはちょっと凝ってみました。二次元の嘘もたくさん使っていますがね。電気暖房表示灯は初期車の形態を再現。ヘッドライトのスペクトル表現もやってみました。JRマークも付けてますよ?
●牽かれる客車は尾久の14系座席車ですね。増結で座席9連編成に、夏季臨時用にMOTOトレイン用のオハネ14とマニ50が2両最後尾にくっついていたはずですがねー。(TOMIXも14系八甲田セットの名目で製品出してますね)14系も当時はR51簡易リクライニングシートとはいえ、ロック機構を付け座席クッションをバケットタイプに交換しておりましたが、座り心地は原型よりいささかまし(当時、上沼垂の485系初期車(白鳥運用)にはロックすらない未改造のR51装備がごろごろいた)といった程度でした。乗ったのは自由席のオハフ15でしたがサニタリや水回りはなぜか東北筋のはつかり用485系みたいな更新が加わっていました。多客時以外は暇な車だったんで「ついで」とばかりに試験的に改造されたんだろうか。
●背景は1993年当時の青森駅6番ホーム周辺。2枚目に文字抜きの全景が入っています。かなり線減らしこそしましたがホームも結構描き込んだんですが、「謹賀新年」の文字にかなりの部分が隠れてしまい痛しかゆしかも…。
●ちなみに、まぁた赤2号話ですが、クレオスのMrカラーの影響で一般には「あずき色」として知られているのですが国鉄の慣用色名では「えんじ」「赤紅色」とのこと。国鉄内部での「小豆色」はEF81や交直流急行色の赤13号(一般には「ローズピンク」・西武旧型車「赤電色」とも近似)だそうでこれも面倒くさいなと。当の赤2号は90年代前半には郡山工場と土崎工場でも微妙に色調が違っていまして、郡山のほうが好みでした。秋田車両センター(土崎)で保存整備の鉄博の775号機は往時と比べるとまた微妙に変わってましてやっぱり明らかに違和感があるんですよね。Hゴムが黒いせいもあるでしょうが。
●3枚目には作業用にスキャンした原画ラフ(今回はPCクリンナップ)を貼っておきますね。描かれていない側面エアフィルタ部のクリンナップ線画は自前作成素材のPC貼り付け前提です。線が多いもので手間が段違いなのだ…アナログ作画時代のアニメでは真っ先に線減らしされてます。というかあの時代そのままでは動かすことすら不可能。
●ではそんなとこで、今年も皆様よろしくお願いします。
2023-01-01 22:09:41 +0000