占事略決『十二天将』

Yanoe Nev
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『十二天将』: もともと、〝六壬神課〟において象徴的な要素の一つ。

〝六壬神課〟とは、約2000年前に中国で成立した歴史ある戦術のこと。その技法は日時を基準として天文と干支に合わせて占う。〝六壬神課〟が日本に伝わり、平安時代になると陰陽師たちがこれを活用してものの怪や病など、目に見えないものの存在や未知の事柄を明らかにしたとされる。

『十二天将』の存在は、日本最古の陰陽に関する書物「占事略決」に記されている。

一、 「騰蛇」: 驚き・恐怖・恐れを司る蛇神。十二支は<巳>に対応する。
二、 「朱雀」: 南を守護する四神の神獣、炎をまとう赤き神鳥。十二支は<午>に対応する。
三、 「六合」: 平和と調和、秘め事を司る神。十二天将の中でも謎の存在。十二支は<卯>に対応する。
四、 「勾陣」: 京を守護する四神の長、黄金に輝く神獣。愚鈍の象徴、争いや激しい怒りを司り、不動性も司る土公神。十二支は<辰>に対応する。
五、 「青龍」: 東を守護する四神の神獣、力に満ちた青き龍。富の象徴。十二支は<寅>に対応する。
六、 「貴人」: 別名「天一神」「中神」「天乙」。十二天将の主神。十二支は<丑>に対応する。
七、 「天后」: 別名「媽祖」「天上聖母」「天妃」。中国における宇宙の万物を支配する最高神・天帝の妃。愛情・母性・女性にまつわるすべての事象を象徴。航海や漁を司り疫病などの不幸から人々を守護する。十二支は<亥>に対応する。
八、 「太陰」: 姿は少女、その実は知恵に長ける老婆。清廉純白・公正・正直を象徴する女神。十二支は<酉>に対応する。
九、 「玄武」: 北を守護する四神に神獣、冥界と現世を従来する漆黒の神亀。富・無病息災を司る一方、闇と邪悪・終わりと窃盗をも司る。十二支は<子>に対応する。
十、 「大裳」: 最高神・天帝につかえる文官。忍耐や日常性・恒久不変を象徴し春夏秋冬の喜びを司る全の神。十二支は<未>に対応する。
十一、「白虎」: 西を守護する四神の神獣、あまたの獣の頂に君臨する白き聖獣。虎が500年生き、霊力を得ることで白虎になるとされる。十二支は<申>に対応する。
十二、「天空」: 霧や黄砂を呼び寄せる、最も卑しい土の神。自由・芸術を象徴する〝陽の性質〟と消耗・不実・損失を象徴する〝陰の性質〟をあわせ持つ。十二支は<戌>に対応する。

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2022-12-31 14:57:08 +0000