バタマジキングダムにたどり着いたペンディン。
コウモリ夫妻が言っていたように王国の美しさはなく、空はくもり、暮らしている鳥たちの表情も活気がありませんでした。
「あんたがペンディンさんかい?」
ペンディンは突然声をかけられた方に視線を向けると、見知らぬ老いた文鳥がいました。
「すいません、何処かでお会いしましたか?」
「話はあとじゃ、呪いを解きたいのじゃろ?ワシに着いてこい」
ペンディンは警戒しながら文鳥に着いていきました。
王国の片隅にあるボロ家に入りました。ペンディンは家に入るのを躊躇いましたが、文鳥が翼で招く仕草をしていたので仕方なく中に入りました。
文鳥は入り口の鍵を掛けると話し始めました。
「ワシの名前はスパル。こう見えて王国に仕えていた占い師じゃ」
「占い師?」
「さよう。今日お主がここに来ることも前もって予知しておった」
ペンディンは疑いながらも話を聞きました。
「今から始める話は、この王国が呪われた時の話じゃ」
2022-12-27 15:49:26 +0000