「には、もどってきた、もどってきた!よかった、よかった!」
「はい!もうヒメから離れたりしませんのでご安心を!」
「もう、どこにもいかない?ほんとだよね?」
「本当です、これからはいつでもいっしょです!」
「うん!やくそく、やくそくだよ!」
「(ふたりとも、よかったなー)」
引き離された一人と一機はこうして再び巡り会えた
その奇跡とも呼べる輝きは、いまだ周囲一体を照らし出している
それは、彼女たちを縛っていた多くのものを消し去るように、これからの未来を明るくするかのように
彼女たちはもう自由だ、多少残ることはあれど、ここからの未来は、彼女たち自身が選ぶことができるだろう
それを象徴するかのように、混ざった影竜の翼を広げ、飛ぶのであった
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周囲の様子が一変していた
影の壁は光の糸によって溶かされ、消えていった
周囲に隠れていた兵たちも、自分が何をしていたのか考えるように、動きを止めていた
「私達、こんなことしてていいのかな・・・?」
そんな中、ジェフと呼ばれた個体は翼を広げ飛び立った彼女を見上げている
「驚いた、まさかあそこから更に変異する・・・いや、あれはもう全く違う何かになっちまうとはねぇ
偶然か、それともなにか理由があったのか・・・まあ、それはどうでもいいか・・・」
状況は圧倒的不利にも関わらず、ジェフは小さく笑っていた
「すげぇじゃねぇか、こりゃ、俺がわざわざ手を下す必要、なかったんじゃないのか?
どちらにせよ、これでもうお前らは自由だ、幸運なことに、居場所も持ってるみたいだしな・・・」
魔星に手を伸ばし、つぶやいた
すぐに手をおろし、踵を返して歩き去る
「お前たち、撤収だ、これは俺達の手に負えるものじゃない
すでに全員の意識に影響を与えている、これ以上いたらなぜここにいるのかもわからなくなるだろう、
だから、予定を変更して王都を襲う敵を倒しに行くぞ」
その言葉に続くように、周囲の兵たちも彼の後を追うように去っていった。
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彼らが去った後
「あのひとたち、いっちゃったねー」
「そうですね、でもきっともう来ないでしょう」
「そうなの?」
「はい、もう私を追跡・・・言ってもわからないかな・・・それより、これからどうしましょう?」
「これから?」
「はい、もう研究所には戻れませんので・・・これからどうするか、決めないといけません」
「んー、もどれないのはちょっとさみしいけど、ここもたのしいから、もっとここにいたい!」
「そう、ですか・・・それなら、まだまだつまめさん達にはお世話にならないといけませんね!」
「うん、ヒメがんばる!」
「はい、がんばりましょう!」
「(ウチもまだまだいっしょについていくからなー!
・・・後でちゃーんと自己紹介もせんとなぁ・・・)」
これから先は、どうなるのか誰にも決められていない
何が起きて、どのような道を進むのか、それはきっと誰にもわからないのだろう
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ピクファン最終投稿となりますー!
色々あって時間が足りずに一枚絵の投稿です・・・!
こちら[illust/103593725]で得た奇跡の力の余波で周囲の造兵達にも若干の変化があったようで
彼らの心境にも変化が見られ始めていた・・・
それを見たジェフが何を思ったのか笑いながら仲間を連れて帰っていきましたとさ・・・
これをもって、魔星と28号は今のところは研究所からの追跡は行われなくなり、自由となるのであった
ちなみに光の糸は願い星の一時的なバフなので効果が切れたら力が安定しただけのいつもの魔星に戻ります
融合したススもいつでも元のススに戻ったりまた融合したりが可能になります
これにて、期間内の魔星を巡る造兵としての物語は終わりを告げ、此処から先は何も選ばれない自由な世界が待っているのであった
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参加企画
※一応前回から引き続き彗星から得た力を使っているので参加タグをつけさせていただきますー
自由へ飛び立つ翼:スス[illust/102374648]
奇跡を起こす輝き:兆しの彗星[illust/103593725]
未来へ進む星:魔星[illust/102012734]
問題などありましたらご連絡お願い致しますー!
2022-12-25 10:25:48 +0000