都市の至る所から火の手が上がっている。
そんな燃え盛る都市の延焼による轟音の中を
ガシャ、ガシャと金属が擦れる音が響く。
そこには黒い鎧を纏った一団がゆっくりと、
しかし確実に歩みを進めている。
悲鳴が上がる。
しかしその黒い一団は、
誰一人声も出さず、躊躇する事も無く、
まるで淡々とした作業のように命を刈り取っていく。
そう彼らは生者と相容れない亡者なのだ―――。
ニナ「アンデッドに言葉なんて通じないでしょうけど、迷惑だからお帰り願えないかな」
???「それは失礼をした」
ニナ「・・・!言葉を・・・!」
???「我の名は・・・ふむ、xとでも名乗っておこう」
ニナ「仮にも騎士が偽名を名乗るのはどうなのかな」
x「それはすまない。生前の名は陥れ辱められた我の弱さが刻まれたもの故、名乗る事はできぬのだ許してほしい」
ニナ「話ができるなら改めてお帰りいただきたいのだけど」
x「それに関しても謝らせてもらおう。我、我らを呼び出した者の命には逆らえぬ。我らはこの都に煉獄を再現せよと命じられている。故に貴公とそこの子どもの命も頂きたい」
ニナ「それはごめんなさい。全力で抵抗させてもらうから」
x「ふむ、追い詰めた獣ほど何をしてくるか分からないものだ。慎重に削っていくとしよう」
ニナ「!!」
突如としてニナの腕に矢が突き刺さった。
(この数を相手にするのは絶対無理・・・!
矢は屋根の上かしら・・・これだけ気配があるとどうしても反応が遅れる・・・っ
せめてこの子だけでも何処か安全な場所に送り届けないと・・・)
たった一人の命を守る力くらいはあるはずだ、そう言い聞かせてニナは歯を食いしばる。
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■タグ提案
【奈落の軍勢】【illust/103607232】
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■自キャラ
ニナ【illust/101966187】
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◇キャプションは適宜修正いたします
◆参加企画◆
pixivファンタジア Scepter of Zeraldia【illust/101965643】
2022-12-17 12:26:22 +0000