炎が見える。
悲鳴が聞こえる。
助けを求める声がする。
最早どっちへ向かえば良いかわからない。
それでも、1人でも多く助けないと…!
疲れが抜けない身体に鞭を打ち、私はとにかくひた走る。
みんなもきっと走っている。
合流すれば、きっと力になってくれる。
でも助けることは忘れない。
聞こえた。次はあそこだ。
そうやって走った先に居たのは、誰よりも見た顔。
気がついた時にはもう遅い。
巨大な手が私を握りつぶしていた。
「ホンっト…お前…きら……」
薄れゆく意識の中で出来たのは、悪態をつくことだけだった。
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リルファは何度もダンジョンに潜り、何度もこちら【illust/102389316】に騙され死にかけていました。
運良く何度も生き延びてはいますが、危険だった事には違いありません。
そのため、リルファは唯一このモンスターを「お前」呼ばわりします。
救助してもらっても問題はありませんが、現状では意識を戻すことは不可能とさせていただきます。
やるべきことがもう少しあるので、それが終わり次第【狂気月食】【illust/103595605】へ合流させていただきます。
お借りしました!
迷宮より溢れし悪意【illust/103586899】
誰よりも見た顔【illust/102389316】
リルファ【illust/101994505】
2022-12-16 16:39:12 +0000