冴彩がまたも世羅に一方的に蹂躙されてから2か月後・・・。
彼女はカオスヒートのリングにて春日野日向と互角の戦いを繰り広げていた。
日向『噂だけしか聞いていなかったけど・・・強い!ここまでの人が女子キックにいたなんて!』
冴彩『この娘相当強い!今の女子キックのエースってのは伊達じゃないわ!』
二人の女子キックボクサーの死闘を目の当たりにした観客。そしてその戦いは観客たちにこれまでサンドバッグ役としか思っていなかった冴彩への認識を改めさせるには充分であった。
「冴彩って・・・実はこんなに強いヤツだったのか。」
格闘ファンの一人が漏らした言葉がそれを物語っていた。
そして・・・戦っている冴彩自身も、自分が公開処刑の場ではなくこのような晴れ舞台で戦えている事に興奮を抑えきれないでいた。それと同時にこの気まぐれなカオスヒート、またいずれは自分が強者相手の公開処刑のリングに立たされるであろうことも身に染みていた。しかし、もう彼女の表情に迷いはない。
『理不尽に抗えるよう・・・私はもっと強くなりたい!』
2022-12-01 01:35:16 +0000