【ミル祝】ライデンシャフト【第二期】

おくら
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ミルフォリアの祝福【illust/100314341】に第二期も参加させて頂きます。どうぞよろしくお願いいたします!

ライデンシャフト
(新たに名前を授けて頂き、最期を迎えます。本当にありがとうございます!)
18歳/ 中性 / 白の祝福(20pt)
身長:20~158cmまで可変(人目につきにくいため小さな姿でいることの方が多い)
一人称:ぼく / 二人称:あなた

前期:アイ【illust/101452624
前期開花相手:慈愛の花糸『オフィーリア』さん【illust/100937101
「二度も同じ轍は踏まないよ。そのためにぼくは、あなたたちの記憶を引き継いだんでしょう」
「だって、あんな終わりだったんだ。──それでも、あなたたちが幸せだったかもしれないなんて。そんなの、」


前期開花相手今期:恩愛の徒花『メネ』さん【illust/102406942
「はい、よくできました。…ふ、苦しそう。あのひと、あのままこの毒で死ぬんだろうな。
 当然だよね。あの子たちに手を出したんだから」
「……それは…、……気のせいだよ。だってほら、ぼくとあなたは今日が初対面なんだから。
 だから大丈夫、全部いっときの錯覚だよ。ほら、苦しくない。今日のことも、きっと忘れられる。
 あなたはぼくなんて知らないよ。真っ白できれいなイリスフィアナイトさん」
(……さすがに、焦ったな。──ああ、メネ。同じ苦しみを受け継いだ、ぼくのたったひとりの片割れ。
 そうだよ、どうかぼくのことなんて知らないで、あのひとたちのことなんて忘れて、幸せになって。
 ──うそ。どうか棄てないでいて。ぼくをひとりにしないで、あなたも、どうかぼくだけのあなたでいて。

 なんて。大丈夫だよ、絶対にこの気持ちは殺してみせるから)


❀(12/3)素敵なご縁に巡り会えました!
強靭なる鋼鉄国家 シュタールフォルク 元帥アダルウォルファ・ブリュッヘルさん【illust/103037175

アダルウォルファ。いつだって誇り高くて、揺らがなくて、厳しくて強い。
そんなあなたが、ぼくはいつだって眩しくて、そして悔しくて、羨ましかった。
ぼくはこんなに迷っているのに。あなたにはまるでそんなの、縁がないみたいだ。
だから、ぼくとあなたはきっと分かりあえないし、あなたがぼくを必要とする瞬間なんて、きっと来ないだろう。そう知っていた。

赤が舞う。硝煙と敵意と、覚悟と、鉄のにおい。
その中心で、あなたが膝をついて、血を吐いている。

  ***

初めて会ったときは、あなたにあっさり奇跡の力を否定されたのが、ぼくは確かに悔しかった。
ぼく自身がぼくの力を否定していたはずなのに、他人にそれを言われたのが許せなくて、無理を言ってあなたについて行ってしまった。
「あなたが次に戦争で命が危なくなったとき、ぼくのような存在が傍にいても、それでもぼくを頼らないか見ててやる」なんて喧嘩まで売って。
あのときはごめんね。あの頃は認めたくなんてなかったけれど、きっとあなたに、ぼくの存在を分かってほしかったんだ。
だからあなたに呆れたように「勝手にしろ」と言われたとき、実はちょっと嬉しかった。

そうしてアダルウォルファの国に押しかけて、あなたやあなたの大切な子たちと一緒に過ごして、色んなものを見るうちに思い知らされた。
アダルウォルファの言う通り、この国のひとたちは人の力だけで立派に闘って、この国を支えて歴史を紡いでいる。
あなた自身もそうだった。言われた通り、あなたにぼくの力は、ほんとうに必要ないみたいだ。
それがたぶんぼくは悲しかったけれど、でも素直に負けを認めたっていうのに。あなたはぼくの迷いにまで切り込んできて。
…いや、負けを認めるついでに、ぼくが自分のそれをついこぼしてしまったからなのだけど。
そこでもまたぼくは、あなたの眩しさに灼かれてしまった。
だから癇癪を起こして、じゃあもう適当なものでもいいからぼくに願いを与えて、もうぼくを楽にしてよ、なんて言って。
あなたはぼくを苦しめているものがなんなのか、一瞬で見抜いたから。それに輪郭を与えて、目を逸らすなと言ってくれたのに。

だけどあなたはひどいから、それすら叶えさせてくれなかったもんね。
あなたはいつでも冷静で、厳しくて、……優しいから。
あなたにぼくが不要だからじゃなくて。ぼくのために、ぼくを散らそうとはしてくれなかった。

だから、分かりあえない、と思った。
あなたには『  』があるから。あなたは、この国のひとたちは、いつだって自分の力を信じて、誇り高くあろうとすることが出来るから。
弱くて卑怯なぼくなんかとは、違う。

だから、ぼくが変わらないかぎり、きっとあなたがぼくに振り向いてくれることはない。
ぼくが、ぼくの意志で、ぼくを信じないかぎり。
それが──たまらなく、悔しいと思ったんだ。

  ***

あなたが血を吐く。周りのひとがもうおやめくださいと、あなたに叫んでいる。
ぼくは、
ぼくは、さっきまで涙があふれて止まらなくて、あんなに手が震えていたのに。
今はそれすら止まっていて。

どんなに周りが止めても、あなたは立ち上がった。
触れられないのも忘れて手を伸ばすぼくに、あなたは強い視線を返して。

あきらめないんだね、あなたは。
たとえもう、自分の命が終わるとしても。
だったら。

「────アダルウォルファ!」

強く叫ぶ。
あなたがぼくを見る。
お願い。

あなたには、もうひとり。“戦友”がいるでしょう。

  ***

『────Leidenschaft』

それが耳に届いた瞬間、あたたかいものが迸った。
ああ、この力が、そうなんだ。
そっと、血に濡れたきれいな頬へキスを送る。
先に行って、待ってるね。

そうして、それを解き放った。
赤が舞う。血に染まった花びらが散る中で、彼女がふたたび立ち上がる。
まるで戦乙女のように。

ああ、ぼくがぼくでよかった。そう思った。
だってこんな景色を、
こんな特等席で見られたんだから。


種族など
サクラノセイ【illust/101452624
森の花棺『イリスフィアナイト』【illust/100937101

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2022-11-13 07:34:29 +0000