「お、見てよユニさん 目魚の帰り道だ」
AOが見上げた視線の先に、夕日を浴びて空を泳ぐ魚の群れ。
私もちらと見上げ、すぐに視線を戻す。
綺麗だなとは思うけれど、何しろ今は運転中だ。
「AOなら大丈夫だろうけど、うっかり落ちたりしないでよ」
そんな風に一応釘をさす。
彼女の所属先の仕事か、それとも気ままな本人の思い付きか。
つまめカフェ宣伝の撮影を終えたAOを乗せ、私はこの二輪車を走らせていた。
「黄金の宮殿」と呼ばれる遺跡と、そこに生きる「目魚」という生き物。
彼らは日没が近くなると宮殿に戻っていく習性を持つという。
その群れが描く黄金の軌跡は、流星のようだとか光の川のようだとか、そんな人々の噂は私も耳にしたことがあった。
偶然その場に居合わせた者だけが見ることが出来る、美しい光景だ。
頭上をたなびく金色の光へもう一度だけ目を向け、私も少しだけ笑う。
あぁ、今日は悪くない日だった。
■二輪駆動型ゴーレム『アニタリージ』
アラディア院魔装具研究棟で建造された試作品。
おおもとは人の歩行や移動の補助として開発された機器だが、
「座ったまま移動出来たら楽だと、当機は考えます」
「そのために専用の座席があるとなお良いと、当機は更に考えます」
「移動するなら迅速に きちんと速度の出る構造だともっと良いと、当機はやっぱり考えちゃいます」
「人の移動の延長線ですので、小回りの効く二輪が好ましい 当機はそう考えました」
「・・・それを形にした結果、こうなったのです」
という制作者の暴走により魔力を動力とし二輪駆動で走行する機械が完成した。
特異な外見をしているが、種別はゴーレムとして申請を出している。
ある程度の意思を持ち、搭乗者をカバーしてくれるらしい。
ユニ→ illust/102181613
アニタリージを制作したひと→ illust/102538166
AOさん 既知設定にさせて頂きました→ illust/102119866
こちらの撮影した帰り道とか→ illust/102658162
黄金の宮殿と目魚の設定→ illust/102455061
問題等ありましたらパラレル、スルー等でお願いします・・・!
今回も寝具様のロゴお借りしました→ illust/101966437
2022-11-13 05:31:54 +0000