召喚の魔術書というものがある。種類はさまざまだが、書物に魔物が封じられており、言葉一つで呼び出せるという便利な品物だ。
ただし、それは魔術の玄人が扱えば、の話である。
決して魔術の言語をほんの少し齧った者が扱える品物ではなかった。
ましてや、盗賊風情が怪しげな積荷の中から頂戴した書物では。
「シュラキ! どこへ行っとったんじゃ! こいつは面倒なことになったぞ!」
「おや、貴女でも苦戦をするとは珍しい。」
「仕方ないじゃろ、こんなデカブツにこの剣でどうしろというんじゃ。……来るぞ!」
黒装束の者たちの視線の先には、魔術書を御せずに取り込まれた(おそらく)盗賊の頭がいた。
かろうじて原型を保ったその姿も、徐々に輪郭が崩れ、ニカワのような不定形へと変貌していった。
■解説■
◆テナルデイの書
非公式イベント「砂塵紀行(illust/102325198)」にて、15投稿がなされたので出現したボスモンスターです。
もちろんボスが出現した後でも通常敵と戦っていても、戦闘と関係ないシーンを描いていても、出現前の時系列を描いていてもOKです。
身体の部位を膨張させての打撃や斬撃を加えてきます。部位別ならば毒なども効きます。
また常軌を逸した姿を見た鉄火場に慣れていない者は、正気を失うかもしれません。
一章が終わると同時に討伐完了したことになります。不思議なことに、後にはシミや血などが全く残りません。
必須ではありませんが、なるべくこのキャラの描写が絵の内容に入っていると嬉しいです。
(一部分やシルエットでも構いません)
■お借りしました■
シュラキさん【illust/101966988】
■自キャラ■
廃剣カレ【illust/101966944】
(水晶鱗の花【illust/102219045】で傷を治しています)
◆非公式イベント「砂塵紀行」【illust/102325198】
◆ファンタジーを描く企画・pixivファンタジアSOZ【illust/101965643】
2022-11-02 10:51:27 +0000