【PFSOZ】友好的に握手【黄金の交易路】

詩唄い@ブラスミ見習い

奇妙な光景だった。
獣の道の交易路を浮いている女とそれに従う一団を見つけた。
見た限りでは護衛はほぼいない。一団の頭領はあの女に間違いないだろう。
だから、襲撃をした、はずだった。
その一団は誰もおびえない。女はニコニコと笑うだけ。
「金目の物、子供をすべて差し出せば命はとらない」
そう伝えるとその女はニコニコ笑いながら、近づいてきて俺の手を握ったのだ。
「な、何のつもりだ?」
「ようこそ、エイリルのご加護があらんことを」

優しい声音に頭の芯が痺れる感触、ぼんやりとしてしまう。
包まれる手を振りほどけない、俺の部下が何か叫んでいるが、女の笑顔から目が離せないのだ。
「私はあなた方の寄進を募っています」
そうか、寄進が必要なら、仕方ない、必要なんだ。
視界が、暗転し、始める。
あれ、この肩に、刺さってる、矢は、イツノ、マニ。
「優しいゆりかごに揺られなさい、人間よ」

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握手で寄進を募る天使 モタセ:ツツ【illust/102027669
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野盗や悪党との握手会で、己の意思で寄進をさせる天使です。
矢が刺さってる? さぁなんのことやら。

#pixivファンタジアSOZ#黄金の交易路#エイリル教団

2022-10-29 02:55:38 +0000