▶11/11 返信完了致しました。不着の際はお手数をおかけ致しますがご一報ください。
「我はエリュモーデ。そなたの名は?か細い者よ。」
「そなた、その辺りで魔女を見かけなかったか?髪が長くて、杖を持っていて………、…………それ以外は忘れた」
「そなたの胸に我の焔を灯す事はできるだろうか?」
▶黎明航路 illust/100438853
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🌱素敵なご縁を結んでいただきました(11/06)
シンビオシス=スリーピーノスタルジックローズ ‐ スゥ様 illust/102363171
植物の声を聞き、助けを求められれば手を差し伸べる。
微笑む姿を見ているだけで命の息吹を感じられるような植物の君が彼のつがいだった。
「そうか、わかった」「岩を退ければその植物は助かるという事だな」
「早く行った方が良いだろう」「行こう、案内してくれ」
「今更だがそなた、このような場所に居ても平気なのか?この国の草木のように熱に耐性はあるのか?」
「ところでそなたは魔女なのか?」「杖を持ち髪が長い者とは少し因縁があってな、十数年前に…」
「シンビオシス=スリーピーノスタルジックローズ…。それがそなたを示す真の言葉か。美しいな。が、毎回だと舌を噛んでしまいそうなのでスゥと呼ばせてもらおう。」
「スゥ。いつもこうやって誰かを助けるのか?その杖が鳴ればどこへでも駆けつける…。そなたはずっとこの使命の元行動してきたのか?」
「そなたは植物のようだが人間の姿と大差無いな、森の国の妖精という存在なのか?かの国は青々しい世界が広がり不思議な存在が多いと聞くが…」
「シンビオシスは凄いな。我ら玄武竜は己と家族の為になる事しかしないまま生を終える者が多い。会った事も無い者の為に海をも超える……スゥ達のような存在が各国の半数を占めていたらこの世界はもっと平和で穏やかなものになりそうだな。」
「誘いは嬉しいが我がその揺籠という所に行っても構わないのか?確かに我の火は敵意を向ける者しか燃やさないが植物からしたら火の塊は恐ろしいのではないか?」
「大丈夫ならば是非行ってみたいな。スゥが生まれ育ち、その行動の源となる場所を見てみたい」
「不思議だ。そなたとは会って間もないというのに、そなたの事をもっと知りたいと思う。」
「不思議だ。とても静かに思えるし息を吸うのが心地よい。この世界にこのような穏やかな場所があったとは……大抵の事を知ったつもりでいた認識は間違っていたようだ。」
「火は一瞬にして植物を燃やして灰にしてしまうが関わり方を変えるだけで共生できるのかもしれないと思える良い機会だった。」
「ありがとうスゥ。ここへ我を招いてくれて。有意義な時間を過ごせた。」
「また会おう、困った事があれば頼ってくれ。力になる事を約束する。」
「これを我に?美しいな……。ありがとう。大切にする。」
「ならばこれを。まあ…見ての通りただの岩の欠片だが……。我が体から生えた玄武岩は我が呼吸する度に灯りが灯る。」
「きっと我らの一部がそなたと我を繋ぐだろう。その時まで暫しの別れだ。」
「……スゥ。今の言葉は本当なのか?」「いや違う、土壌の話ではない。寿命の事だ。」
「そなた達は50年しか生きられないのか?50年なぞ、我ら玄武竜が幼体から成体になるかならないかという程の時期だ。玄武竜のこれからという時期に、シンビオシスは枯れゆくのか……。」
「スゥ、そなたの命はあと何年程で尽きる?」
「たったの5年か。瞬きをしていたらあっという間にその時がきてしまいそうだ……5年……。」
「ならばスゥ、我とつがいになろう」
「我はそなたが死んで姿が無くなるのは悲しい。悲しいと思うということは我はスゥと共にありたいと思っているからだと思うのだ。」
「何もしていない時にでも相手の顔が浮かぶのは愛故に夢を見ているのだと思う。」
「子を沢山作ってそなたと我が生きた証を残したいと思うのだが、どうだ?」
「今すぐ答えを出せというものではない。受け入れるにしろ拒絶にしろ、心が決まったら答えを聞かせてくれ。」
「そうかそうか。」
「我らの残りの命、植物達の救済と共に燃やし尽くそうではないか。」
あと数年で枯れてしまう存在だと知っても彼は植物の君と居る事を望み、
砂へ姿を変えたつがいを追いかけるように彼は弱っていき、
砂となったつがいと共にあれる事を願いながらひっそりと燃え尽きた。
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▶エリュモーデ・アデマ
炎の国 / ♂ / 3m / 80歳
一人称:我 / 二人称:そなた、相手の特徴(例:赤髪だったら「赤い髪の者」)
▶元は巨大なドラゴンだったが彼が暴れまわった末の二次被害に頭を悩ませていた集落の人々に呼び寄せられた他国の魔女に攻防戦の後に今の姿に変えられてしまった。
最初は魔女を滅ぼさんと血眼になって探し回っていたが数年経つと怒り続けることに疲れたのと、体が少しずつ元の様に戻ってきているので怒っても寝てもいつか戻るかもと思い今は大人しくしている。
マグマが噴き出していた体は今は炎しか灯らず手も小さく思うように飛べないので苛々する事もあるが、そろそろ80ともなると(玄武竜的には)つがいがいてもおかしくない年齢なので苛ついてる場合ではないと彼なりにつがい探しに奮闘している。
初めて会う人の事はもしかしたら自分のつがいかもしれないという気持ちから彼基準でなるべく丁寧に接する。
同族以外の雌雄判断が曖昧なので男性を女性と間違えたり、逆に女性を男性と間違えるといううっかりをすることもある。
体が炎に包まれているが、彼に相手への敵意が無ければ熱を持つ事は無いので炎に耐性が無い者も近寄ったり触れる事ができる。
人間の体温より少し高め程度。
本人はいつか戻るだろうと思っているが、実際のところ本来の姿には戻ることはない。
経年により元のドラゴンの特徴は取り戻す箇所はあっても現在の人型のような姿で一生をすごすことになる。
▶種族:玄武竜(げんぶりゅう)
体からマグマを噴き出しながら巨躯で火山地帯を駆け回るドラゴン。
種族名は玄武岩が鱗のように体に生えている様からそう呼ばれるようになった。
好戦的な者が多く、頑丈で長命な傾向があるがつがいと一蓮托生であろうとするため片方が亡くなると残された片方もあとをおう。それか互いを愛するあまり命を焦がすのかある日突然燃え尽きた炎のように二匹同時にぱたりと亡くなってしまうので種族全体の数は一定数を保ち続けている。
そういった終わりをむかえる事があるからか、本能的に沢山子を残そうとするため子沢山のつがいが多い。
2022-10-11 12:34:42 +0000