ドーンシティ解放三勢力同盟後方-シヴィル・ロウ陣にて。
「さて、あのミミズについてもある程度は分かったし、これでゆっくりとコーヒーを楽しめるというものさね。」
「えぇ、突然仮眠中に蹴り起こされて"解析の時間だオラァッ!"ってされた時はどうしようかと思いましたよ。」
ドーンシティ解放戦初日、地下の巨大反応と目されていたギガセクト級アグレッサーの出現時、
ついに10徹を迎え仮眠を取ったソニドリに対しリージヤは蹴りを入れ叩き起こし、地下の解析を手伝わせた、
まぁソニドリもそのための装備を用意するようにと言われてノリノリで賛同をしたのだが。
「若いんだからまだまだ行けるだろう?ちょっとぐらいは苦労しな」
「もう24ですよ、若いって言えるのかな?もっと若いのはいるし。」
「なんだい、十分若いじゃないか、私がお婆ちゃんとでもいいたいのかい?」
「肉体的には若いって言って良いんじゃないですかね?」
「まぁ解析と分析の結果大体16歳頃に戻されてるからねぇ、そういう意味では若いかもしれない。」
と、冗談を言い合いながらコーヒーを楽しむ2名、
しかし、元々はそんな冗談を言うために集まったわけではないとリージヤは本命の話を切り出す。
「で、このデータは本当かい?」
「えぇ、あのギガセクト級は地上にある頭部が全体の10%程度、2000から~3000本ですけどサイズがデカセクト級から平均的なギガセクト級の5倍ほどまで確認されてますよ。」
「で、これが本当なら地下のはその本体のアニマコアがあってそのサイズは…」
リージヤは少し言いづらそうに言葉を濁す、だがソニドリはなんの躊躇いもなくそのサイズを言った。
「えぇ、アニマコアが推定直径8km、周囲には地上とは比較にならない反応が存在、まぁそうですねぇ…3万本ぐらいあるかも?」
「悪い冗談だよ、アンタが冗談言うとは思わないけどね。」
「そうですね、全てが最低でもデカセクト級の戦闘力があると推定されますからね、地上からの報告では一部はギガセクト級に近い頭部も存在してるとか。」
「まったく、私も相棒さえ元気なら前にでたんだけどね。」
そう言うとリージヤは深くため息をつく、直前のバルクハウゼン城砦の奪還戦において
彼女の愛機であるヘルスコールはその両腕、右脚部、背部スラスター、頭部メインカメラ、サブカメラとほぼ全身を損壊していた。
「いつ頃修理が終わるんです?それまでは別の機体で出撃とかは?」
ソニドリはふと湧いた疑問をリージヤに問い掛ける、経験のあるリベレイターであるリージヤなら別の機体でも指揮程度は取れるのではないかと。
「あぁ、いや私はこの歳に戻されたせいで特殊な慣性制御のあるヘルスコールと専用のボディハーネスがないとまともにリヴェルザインに乗れないのさ、相棒は今シェルターまで戻して修理中だよ。」
「あー、そういえば前にも聞いたことがある気が…?」
「まぁ隠してる話でもないからね、元の鍛えたあとの体なら別にそんな事もないんだけどね、今より体力があるぐらいさ。」
「苦労してますねぇ…」
「まぁ、もうこうなってからも結構長いからね、慣れたもんさ、むしろこの頃鍛えておけばよかったと後悔してるよ、さて話を戻そうか。」
そういってリージヤは手元のタブレットを操作し、現在の巨大ギガセクト級を取り巻く状況をまとめる。
「今はオーダーズを中心に複数部隊が地下への突入を開始してるんだね?」
「みたいですねぇ、シヴィルロウやサクラメシアも独自ルートを開拓してるみたいですよ、ただアニマコアのサイズについてわかったのが解析装備が完成した昨晩ですからねぇ。」
「深夜とは言え戦闘も終わってない中調査してくれた衛士達にも感謝しないとね。」
「私も調査したんですけど?」
「はいはい、感謝してるよ頭でも撫でてあげようか?」
「いやそれは遠慮しておきますね、それで、どうしましょうかアレの破壊方法。」
「コンホヴォルはどうだい?まだ1つ余ってるだろう?」
「到達前に破壊されちゃう可能性が高いのと、あとは8kmにインパクトで50m近い穴を開けられると言ってもちょっと足りないですよねぇ。」
「機能停止までは持ち込めないか…リーゼお嬢ちゃんが前にぶっ放してた砲台は?」
「ザイン粒子砲ですか?仮に打ち込んでもどうなるかはちょっと予想がつかないかなぁって、でもザッと計算してみても銃口のサイズが多分足りないんですよねぇ。」
はぁーっとため息をつくソニドリ、それに対してリージヤは悪そうな笑みを浮かべる。
「何言ってるんだい、無いなら作ればいいだろう?アンタは開発者だろうが。」
「それも考えたんですけど私の権限だけで作れるかなぁって、資材回してもらえませんよねぇ多分」
「なに、アタシも一緒に説得してやるよ、グレアムだけでダメならジョルジオの坊っちゃん?嬢ちゃん?まぁどっちでもいいか。アイツにも話を通してやるし、サクラメシアの姫様のケツも引っ叩いてやるさね」
「グレアム総監だけならまだしも他のお二人にもツテがあるんですか?」
「アタシやグレアム達が何年アグレッサーの相手してると思ってるんだい?リベレイターになる前それこそアンタがおしめしてる頃から戦ってるんだよこっちは、顔が利かない相手はまぁよっぽどのへそ曲がりぐらいさ」
そう言うとリージヤは残った合成コーヒーをぐいっと飲み干しシヴィルロウ本営へと歩き始めた。
その姿を見たソニドリもエナジードリンクとコーヒーの間の子を急いで飲みそれに続いた。
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ドーンシティ解放戦はおそらく数日から数週間係になるのは間違いない大規模作戦だと認識してるのでゆっくりしてます、
リージヤがもし参戦するとしたら終盤になると思います。
■お借りした人
ソニドリさん【illust/99903982】
■名前だけお借りした人
グレアムさん【illust/99246099】
ジョルジオさん【illust/99246161】
エヴァンジェリンさん【illust/99246201】
アルシュリーゼさん【illust/99372122】
■自分の
リージヤ【illust/99708623】
ギガセクト級アグレッサーヴィゾーヴニル【illust/100516709】
2022-08-18 15:52:45 +0000